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 芳雄へ    [石橋蓮司]

           原田芳雄の盟友・石橋蓮司の弔辞
          $げんのブログ-告別式2


    原田芳雄に向かって…自分が弔辞を言う…。

    こんな馬鹿げた、悪ふざけはあるだろうか。

    「弔辞」という文字も正確に書けなかったし、
    弔辞とは「故人の業績を讃え人に伝える」とあったが
    今、芳雄の業績なんか讃えたくもないし 人に伝えたくもない。

    ただただ…

    ただただ…

    お前が今 ここにいてくれればいい。

    お前が今ここにいて「これは冗談だ」と言ってほしい。

    それが芳雄。
    家族に対して…また俺たち仲間に対しての最大の業績だよ。

    ほらみろ。

    破たんしてしまったじゃないか。お前が悪い…。

    じゃあ、こうしよう。
    これは映画の一場面として、アドリブで何かしゃべってみるよ。

    芳雄。
    おまえと一緒にやった映画、全部うまくいったな。
    そして最新作「大鹿村騒動記」。
    あの2週間。
    お前が病魔と闘いながら作品に挑む姿は
    感動的だったし、凄みさえ感じたよ。

    あの映画の原案は芳雄だと聞いて 
    台本を読んだとき、正直言って俺にはよく分からなかった。
    なぜ芳雄が、そこにこだわるのか。
    なぜそこまでこだわるのか、よく理解できなかった。

    でも完成試写を見たとき、
    何か、心がふるえるのを感じたよ。
    今も感じている。

    それはあの2カ月後、日本が未曽有の大災害に襲われ、
    多くの村々が壊滅的打撃を受けてしまった。
    そして今、その、各村々の方々が 一緒に手を取り合って、
    過酷な環境の中、苛烈な現実を乗り越えようと 
    一生懸命がんばってらっしゃる。

    しかも 遊びを取り入れながら…その力の源はなんなんだ。
    どうしてそうできるんだろうか。
    この映画でその源の一端を 
    ほんのささやかでも、提示できたのではないだろうか。

    このように原田芳雄は 直感力が鋭く…動物的勘と言ってもいい。
    いつも 人の心の 活断層の軋みを 
    誰よりも早く聞き取り、そして予感し、
    具体的な作品におこして、見事肉体化してみせたよな。

    芳雄。
    お前の力と身体は まだまだ日本の映画界に必要だよ。
    お前が次回作、どんなことをやりたかったのか、
    どんな声を聞き分けていたのか、何を予感していたのか。
    これから…

    家族の方々に教わって…章代、喧太、麻由にいろいろ教わって、
    具体的な映画になれるよう、俺も含めて一生懸命がんばってみるつもりだ。
    具体的になったらば、すぐに報告にいくから、
    それまで少し、ほんのちょっとだけ 休んでててくれ。

    また破たんしそうだからこれでやめる。

    芳雄。
    だらしなくてごめん。

         げんのブログ-告別式1



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  1. 2011/07/24(日) 17:00:00|
  2. 手紙 ~message~