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「明日ママ」に思うこと(12) [子供目線とは何だろう]

明日11ドラマ開始前、担当プロデューサーは
意気込みとしてこのように言っていた。
       ↓
このドラマの主人公は「子供たち」です。
親子の愛という普遍的なテーマを、
これまでにはない「子供からの目線」で
切り取ったドラマです。
子13カ月見終わった後、21世紀で
一番泣けるドラマだったと言われたいです。


今はまだ21世紀の序盤なのに
「21世紀で一番泣けるドラマ」って…
ずいぶん先を見越したもんだわな。
子2あと
“これまでにない子供目線で…”とあるけど。
そうかなぁ?
なんか、全般的に
「大人がこしらえた子供目線」って感じがした。

別に、子供が主人公でなくても
子9子供目線がきちんと描かれた
ドラマ・映画は、いくらでもあったと思う。
「クレイマー、クレイマー」
「愛と追憶の日々」…

ドラマでいえば「Mother」「Woman」。
子14「明日ママ」のプロデューサーって、
根本的にズレてる気がすんだよなぁ。
なんでも、このドラマを「家なき子」以来の
感動作にしたかったらしいよ。
「家なき子」を感動作と捉え、自ら
「泣けるドラマ」と言える感性が、もうね…
「何をかいわんや」な気持ちになる。
子6
「子供が主人公で、子供目線」
…ということでいえば。
←松本大洋の「Sunny」には敵わないと思う。

子供たちの「心の叫び」…というより、
「心の行間」が切なすぎて
子7ページをめくるたびに、たまらない気持ちになる。

「めぐむ」という“施設の子”が、
クラスメイトらと下校してる時、ふと思う。
「こないして みんなと
まじっとったら、ウチも
家の子みたいに思われるやろか?」


作者の松本大洋自身、
小学生の6年間施設で生活しており。
    ↓
子8松本「入った当初は寂しくて
   死ぬんじゃないかって思うんですけど、
   だんだん慣れてくるんですよね。
   1ヶ月、2ヶ月と経つうちに、みんなと笑って
   遊びに行くようになったりして。

子33   だからって心の底から楽しいわけじゃ
   ないんですけど、でもだんだん慣れてくる。
   人間の心って、よくできてるなぁと思いますね。

   (施設を出て、親戚の家に移った時)
   出たくて出たくてしょうがなかったので、
   嬉しかったですねえ。
   ずっと普通の子になりたいっていう想いがあったので、
   施設を出たことは全然寂しくなかったんですよ。
子34   出られたー!っていう喜びが強くて」



「明日ママ」は、設定もキャラクターも、
デフォルメされすぎてて「おとぎ話」のようだった。
そんな中、唯一リアルな感じがしたのがドンキ。
子15このドラマは「ドンキの視点」で
描いたほうが面白かったんじゃないのかなぁ。
主演はポスト(芦田愛菜)で、
主人公はドンキ(鈴木梨央)という構成。

全9話中、いちばんリアルに感じたのは
ドンキが里親候補の夫婦と遊園地に行った場面。
子16
←生まれて初めての遊園地で、
優しい両親と楽しく遊び。
で、ふと窓ガラスに映った自分の姿を見てハッとなる。
なぜだかわからないけど思いがあふれ、
泣き出してしまうんだよね。
「ごめんなさい、ごめんなさい…」と謝りながら。
子18あれは
「幸せ家族になった自分」に戸惑ったんだと思う。
あとでドンキは
「幸せすぎて苦しくなっちゃった…」と振り返り。
あと、潜在意識として
「実母を裏切った」ように感じたのかもしれないし。
子17ドラマにしろ映画にしろ、ほんとに
面白い作品ってのは
「わかりやすい答え」を提示するんじゃなく、
見る側の想像力にゆだね
「問いかけてくる」部分がある。
そういう意味で、この「ドンキの戸惑いの涙」は
近年のドラマの中でも、屈指の名場面だと思った。


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  1. 2014/04/22(火) 20:00:00|
  2. ドラマ